学割や学生専用など、学生だけが使える特権を紹介します。
かなり得する学生特権もあるのですが、その割にはあまり知られていないものも多いので、後で「知ってればよかった」と思わないよう、使えるものは有効に使いましょう!
交通機関
JR
JRの学割は有名なので比較的知られていると思います。
片道の距離が101㎞以上の場合に学割が使えて、運賃が2割引きになります。
ここで、運賃とはいわゆる乗車券の料金のことを指すことに注意。
新幹線の普通車自由席に乗るときには、乗車券と特急券が必要ですが、このうち乗車券分の料金のみが2割引きになり、特急券は定価で買う必要があります。
そのほか指定料金、グリーン車料金も割引きにはなりません。
金券ショップで売っている切符とどっちが安いか比較するときには、このことを間違えずに計算しましょう。
学割を使うには、あらかじめ学校で学割証を手に入れなければなりません。
学生証だけ持ってみどりの窓口に行っても学割は使えませんので注意してください。
学割証は学校によっても違いますが、自動発行機が設置されている場合はそこで入手できますし、自動発行機がなければ事務で貰えます。
学割証1枚で乗車券が1枚買えます。往復の乗車券も学割証1枚で買えますが、往路と復路で乗車券を別々に買いたい場合は、学生証が2枚必要なので気を付けましょう。
飛行機
ANAとJALでは一定の年齢以下の人のみが使える格安チケットを販売してます。
年齢の条件を満たせば学生でなくても使えるため、厳密には学割というわけではないのですが、運賃をみてみれば分かる通り結構安くなるお得なサービスなので、ついでに紹介しておきます。
ANAの「スマートU25」
ANAの「スマートU25」は、その名の通り12歳から25歳以下が対象のサービスです。
これは、当日空席がある場合に限り利用できます。
あらかじめ予約ができず当日にならなければ乗れるかどうか分からないので、週の半ばなど空いている日を調べて狙ったり、たまたま予定が無くなった日にふらっとどこかに行くという使い方になりますね。
「スマート25」を利用するには、ANAマイレージクラブへの登録が必要です。登録は無料なので、使う可能性がある人は登録しておきましょう。
JALの「スカイメイト」
こちらも12歳から26歳未満が対象なので、年齢制限はANAと同じですね。
しかしANAと違うのは、「スカイメイト」は当日空港で空席がある場合にのみ利用ができるという点です。
ANAは当日ウェブで調べて空席があれば予約ができるので、そこから空港に行けばいいのですが、JALのは空港に行き、そこで空席があれば利用できるということです。せっかく空港まで行ったのに空席が無かったら乗れないということになります。
空港まで遠い人はかなり面倒ですね。
クレジットカード
クレジットカードにも学生専用カードがあります。クレジットカード会社は早くから学生を囲い込みたいので、 色々有用な特典を付けたカードを発行しているわけです。
カードによっては、ゴールドカードなどのステータスカードを凌駕するほどすごい特典が付いているものもあります。
学生専用カードにもいろいろあるので、実際に僕が学生時代に使っていたカードを3枚紹介します。
在学中年会費無料は3枚共通の特徴なので、それ以外の特典で主なものを簡単に書きます。
ANAカード student
めちゃくちゃ良いカード特典がついているわけではないのですが、ANAマイルはJALマイルより貯めやすいので、とりあえずANA系を持っておきたいという人におすすめです。
新規入会時とカード継続時に1000マイルプレゼント
新規入会したときに1000マイル、さらに1年ごとのカード更新時に1000マイルが貰えます。年会費無料なのに、仮にカードを一切使わなくてもこれだけのマイルが貰えてしまいます。
卒業時に一般カードへの切り替えで2000マイルプレゼント
卒業すると学生専用カードは使えなくなるため、一般カードへ切り替えられます。このときに、卒業ボーナスマイルとして2000マイルがプレゼントされます。
一般カードは年会費がかかります(ANA JCB一般カードは2000円)。お金がかかるのが嫌なら連絡をすれば切り替えずに退会できますが、2000円で2000マイルは得なので上手くマイルを使える人はしばらく使ってみるのも有りです。
プレミアムポイントを貯めるとボーナスマイルプレゼント
ANAの飛行機に乗ると、マイルとは別にプレミアムポイントというものが貯まります。
そのプレミアムポイントが5000ポイント貯まると1000マイルが、10000ポイント貯まると2000マイルがボーナスとしてもらえます。
プレミアムポイントはマイルとは異なり毎年1月になるとリセットされてしまうため、1年で5000ポイントなり10000ポイントなりを貯めないといけません。
例えば東京から福岡までの片道を旅割で乗るとプレミアムポイントが850ポイント貯まるので、3往復すると5000ポイント、6往復で10000ポイントに達します。1年で3往復くらいなら、帰省に飛行機を使う人なら十分に達成できそうな数字ですね。
JALカード navi
JALカードの学生専用カードです。ANAカードにはない、有用な特典がいくつかあるのが魅力です。
入会後&毎年初回搭乗時に1000マイルプレゼント
貰えるマイル数自体はANAと変わりませんが、JALカードは実際に飛行機に乗らないとボーナスがもらえません。
特典航空券の必要マイルが減額
閑散期のみ、JAL naviカード会員限定で「減額マイルキャンペーン」に参加でき、国内線・国際線ともに特典航空券の必要マイルが少なくなります。
国内線では特典航空券の必要マイルが1区間3000マイル、2区間6000マイルになります。通常の特典航空券とは違い、どの路線でも必要マイルは一律なので、距離が遠い路線ほどお得になります。東京ー沖縄や大阪ー札幌の往復では本来15000マイルが必要ですが、「減額マイルキャンペーン」では6000マイルにまで減るので、半額以下になりますね。
国際線の特典航空券は、「減額マイルキャンペーン」で必要マイルが半額になります。
旅行で人気のグアム・台湾・韓国は、往復で本来20000マイル必要なところ、10000マイルで行けちゃいます。頑張れば毎年行けちゃいそうですね。
55000マイルかかるヨーロッパも半額で27500マイルで行けるので、在学中に1回ぐらいは行けるところまで下がります。
「減額マイルキャンペーン」を使える期間は、毎年変更されるほか、行先によっても変わりますが、だいたい4~5月(ゴールデンウイークを除く)と、12月~2月(年末年始を除く)です。
閑散期限定ですが、時間に融通が利く学生にとってはめちゃくちゃ有用な特典です。
マイルの有効期限が無期限
JALのマイルは有効期限が3年ですが、JALカード naviを持っていると有効期限が無期限になります。
在学中に貯めたマイルは卒業まで無期限で、卒業してJALカード navi会員でなくなったときの翌月から3年の有効期限が設定されます。なので、4年制の大学だとすると、在学中のマイル有効期限は4+3=7年になりますね。
「ショッピングマイルプレミアム」と「ツアープレミアムボーナス」が無料
JALカードの通常還元率は0.5%なのですが、「ショッピングマイルプレミアム」(年間費3000円+税)に入ると1%にあがります。 JALカード navi会員はこの年会費が無料になります。
同様に、「ツアープレミアムボーナス」(年会費2000円)にもJALカード navi会員は無料で付けることができます。早割などの安い航空券を買うと、搭乗して貰えるマイルが50%になったり75%になったりするのですが、「ツアープレミアムボーナス」を付けるとこれが100%貰えるようになります。
卒業時に一般カードへの切り替えで2000マイルプレゼント
これはANAカード studentと同じ特典ですね。
学生専用ライフカード
旅行や学会で海外に行く機会があるなら、学生専用ライフカードは絶対に発行しておくべきカードです。
このカードについている特典は多くはないものの、そのほぼ唯一の特典が他にはない強力なものだからです。
海外でのショッピングで5%キャッシュバック
特に条件もなく、ライフカードを海外で使った場合、使った金額の5%の現金がキャッシュバックされます。例えば、卒業旅行で海外に行き、飲食やお土産を買って10万を使ったとすれば、5000円が戻ってきます。
どれだけ高還元のクレジットカードでも、5%はなかなか実現できないですし、そもそも現金で還元してくれるサービスはほとんどありません。
一応、1年で100万円(キャッシュバック金額で言うと5万円)の上限はありますが、ほとんどの人はこんなに使わないと思いますので、気にしなくていいでしょう。
つまり、ほとんど無条件で5%分が現金で還ってきます。めちゃくちゃ素晴らしいですね。
特に条件は無いとはいえ、申し込みは必要です。
出発する前にwebサービスの「LIFE-Web Desk」で申し込みをすることだけは忘れないでください。
Amazon prime student
AmazonにはAmazon Prime というサービスがあり、これに入ると年会費3900円で
- お急ぎ便無料
- 対象の映像作品(映画、アニメ、ドラマなど)が見放題
- 対象の本・マンガ・雑誌が見放題
- 対象の音楽が聴き放題
などの特典が使えるのですが、Amazon prime studentはその学生版です。
Amazon prime studentは年間費が1900円に下がるほか、すごい特典が付きます。
マンガ・雑誌を除く本を購入でポイント10%還元
かなり強力な特典です。Amazonが販売している本を買うと、10%のAmazonポイントがつくので、実質10%引きで買えます。マンガと雑誌は対象外ですが、高価な教科書や資料を買う機会が多い学生にとっては非常に助かります。
Amazon販売の本に限るので中古本のポイント還元はありませんが、基本的に割引販売ができない新品の本が実質割引で買えるというのは素晴らしいです。
Amazon studentには色々な特典がありますが、個人的にはポイント10%還元だけでも十分に元がとれました。仮に他の特典を全く使わなかったとしても、1年で新品の本を19000円買えば年会費分は取り戻せますからね。
文化施設
国内の文化施設
多くの美術館や博物館では学割料金を設定しているのは知っているかと思います。
実は学割料金に加えて、さらにお得になる制度があります。
それはキャンパスメンバーズというものです。
キャンパスメンバーズとは、対象の学生は入館料を無料に、あるいは割引してくれる制度なのですが、全ての学生が利用できるわけではありません。
美術館・博物館と契約している学校の学生(と実は教職員も利用できます)のみが特典を使うことができます。
有名なのは「国立美術館キャンパスメンバーズ」です。
これは、東京国立近代美術館、国立西洋美術館、京都国立近代美術館など国立美術館の施設がまとめて対象となっています。
加盟校の学生(と教職員)は、国立美術館の常設展はなんと無料、企画展も団体料金で利用できます。
学生料金のさらに団体料金になるので、かなりお得になりますね。
国立美術館以外にも、日本全国、多くの博物館・美術館でキャンパスメンバーズ制度が実施されています。
例えば東京国立博物館は、関東圏の大学50校ほどが加入しており、対象となっている大学の学生は総合文化展が無料といった特典が受けられます。
九州国立博物館のキャンパスメンバーズは、レストランの割引もあるみたいですね。
九州国立博物館 | 「九州国立博物館キャンパスメンバーズ」のご案内
行きたい施設があったら、キャンパスメンバーズを実施しているか調べてみましょう。
各学校のホームページにも、自分の学校がどの施設のキャンパスメンバーズに入っているかの情報が載っていると思います。
またキャンパスメンバーズを利用するときは、当たり前ですが学生証を忘れずに!
海外の文化施設
国内だけでなく、海外でも観光施設や美術館・博物館では学割を実施していることが多いです。
海外で学割を使うには国際学生証を持っていた方がいいのですが、日本の学生証を見せても学割にしてくれるところは結構あります。
実際、僕はイギリスの観光施設に行ったとき、ダメ元で日本の学生証を出してみたら、学生料金にしてくれたことがあります。その後もいくつか日本の学生証を見せてみたのですが、普通にOKしてくれるところが多くてびっくりしました。
もし国際学生証を持っていなくても、ダメ元で普段使っている学生証を見せてみると安くなるかもしれません。